ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、8、24)

縦横・2.9×1.2cm

『禮記』儒行篇の一語を、金文で刻した「席上珍」(席上

の珍)である。貴重な學徳を讃えた言葉であるが、其處

から轉じて席上に並べられた珍しい物を指す様になる。

儒行篇には、「儒に席上の珍以て聘を待ち、夙夜彊學以

て問を待ち、忠信を懐き以て擧ぐらるるを待ち、力行以

て取るを待つもの有り」と有る。小生如きは、「珍」どころ

か「塵」にしか過ぎず、學席の最末端にこそこそと漂って

いる輩であり、「席上の塵」なのである。


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