ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、9、1)

縦横・2.2×2.2cm

唐の柳宗元の「陸文通先生墓表」の一語を、金文で刻

した「汗牛充棟」である。蔵書が非常に多い事(牛に引

かせれば汗をかき、積み上げれば棟に達する)を言っ

た言葉である。己は在職中に諸々版本を集めた(百點

前後有ったが、退職時に賣却し、今は『華陽國志』と『陔

餘叢考』が有るのみ)が、とても「汗牛」のレベルではな

く精々「汗犬充机」程度であった。其れでも版本を開い

て書香を感じながら朱點を打つ作業は、至福の一時で

あったが、今や「書香」と言う言葉自體が死語となった様

である。


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