ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2025、10、13)

縦横・3.8×2.4cm

『漢書』儒林傳申公の一節を、金文で刻した「安車以蒲裹

輪」(安車は蒲を以て輪を裹《つつ》む)で、老人を勞り手

厚く待遇する事である。所謂四字句の「安車蒲輪」の典拠

である。申公傳には、「上は使をして束帛には璧を加へ、

安車には蒲を以て輪を裹み、駟を駕し申公を迎へしむ」

と有る。己などは誰も安車など用意してくれない、一時間

以内の距離であれば、自転車でえっちらおっちら出向く、

真夏日であろが雪が降ろうが、「熱いなあ、寒いなあ」な

どと愚痴を言いながら、汗を垂らし指をこごらせ、自転車

である。しかし、半年程前妻が憐れみ、「蒲を以て輪を裹

む」べく電動自転車を買ってくれた、以來樂ちん樂ちんで

ある。


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