ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、10、14)

縦横・3.8×2.4cm

甲骨文で刻した、「已己巳己之惑」(已《い》己《こ》巳《み》

己《き》の惑)である。非常に良く似ていて極めて紛らわしく

、さっぱり見分けが就かなくて迷う事である。漢文訓讀の

場に在っては、「已・己・巳」の三字は文字を判讀するので

はなく、使われている場所や文脈から判讀せよ、と教わっ

た。「已」は「イ・すでに・やむ・のみ・いやす・ああ」とかの

讀み、「己」は「キ・コ・おのれ・つちのと」とかの讀み、「巳

」は「シ・み・へび」とかの讀みが有り、其の孰れかを瞬時

に當て嵌めるのは、矢張り長年の修練に因る。


[ギャラリー一覧へ戻る]