ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、10、27)

縦横・2.5×2.5cm

『史記』商君傳の一節をアレンジして、金文で刻した「徙木

之信」(徙木の信)である。爲政者は決して人民を裏切らな

いと言う事である。商君は命令を下そうとしたが、人民に

信用されないのを恐れ、先に木を南門に立て「この木を北

門に徙した者には金五十を與える」と告知した。誰も信じ

なかったが、一人の男が北門に徙したので、約束通り金

五十を與えた。人々は彼の言葉を信用する様になり、命令

も實行される様になったと言う。さて今の政治家の方々は、

何人の人がこの「徙木の信」を持って居られるのだろうか

、孔子も言っている「信無くんば立たず」と。しかし、現状で

は政治家の「信」ほど信用出來ないものは無い、と思われ

ているのが、一寸悲しい。


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