ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2025、11、11)

縦横・2.6×2.6cm

『後漢書』班超傳の一句を、印篆で刻した「鉛刀一割」で

ある。己の非力や能力の貧弱さを謙遜した言い方で、例

えなまくらでも何かを一割するぐらいの力は有ると言う事

である。班超傳には、「況んや臣は大漢の威を奉じ、而る

に鉛刀一割の用無けんや」と有る。己は數十年に渉って

大東漢學の訓讀を學んで來た、人様から御覧になれば、

詰まらぬ行爲にしか過ぎないであろうが、それでも鉛刀

一割の用ぐらいは成すであろうと思っている。


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