ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、11、30)

縦横・2.5×2.5cm

『荘子』秋水篇の一句をアレンジして、金文で刻した「夏蟲

疑氷」(夏蟲は氷を疑ふ)である。甚だ狭い見識に拘り、其

れ以外のものを信じようとしない事であり、「井底の蛙」と

ほぼ同様な意味である。秋水篇には、「井蛙には以て海を

語る可からずとは、虚に拘わればなり、夏蟲には以て氷

を語る可からずとは、時に篤ければなり」と有る。己の物

の見方は、夏蟲の氷を疑う程では無いと思うが、其れでも

時には己の見を墨守する事も有る。


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