ギャラリー解説

書画

古香嵩俊海、行草書七絶(近代、AD1837〜1919)

紙本肉筆・・縦133.4cm、横46.6cm

「癸丑(大正二年・1913)之春古香」の下に、陰

刻「嵩氏古香」と陽刻「?翻筋斗七十七」の落款

が押されている。嵩古香は埼玉東松山の人で、

名は俊海、字は啓要、号を古香・春桂・翠宇など

と称し、真宗大谷派了善寺の第十代住職で、幼

少より漢詩を好み、松林了英に仏教と漢学を学

び、16歳で漢詩を作り出して大沼枕山に師事し、

家塾春桂塾を開いて、千余名の門弟に教授した

学僧で、江戸末から大正に至る激動の時代の事

件や事象を、一万首を超える漢詩で活写した漢

詩人で、学徳の深さから、和歌の井上淑蔭・国学

の権田直助と共に、「埼玉の三学者」と称され、

かの国分青高して「方外三詩人の一人」と言わ

しめた詩僧である。


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