ギャラリー解説

書画

小舟小永井岳、行書七絶(幕末維新、AD1829〜1888)

紙本肉筆・・縦136.5cm、横62.3cm

「小舟漁仙」の下に、陽刻「岳字君山」と陰刻「種菜老

農」の落款が押されている。小永井小舟は下総の人

で、本姓は平野氏、幕臣小永井家の女を娶って小永

井姓を名乗り、名は岳、字は君山、号を小舟と称し、

尾張藩校明倫堂の教頭や一橋侯の侍読を務めて、詩

文に長じた儒者であるが、維新後は浅草に家塾濠西

精舎を開き、諸生の教授に従事し、文墨と風韻を友と

して生きた人である。彼の塾生の中に、後の東大教授

で東洋史学者である市村サン次郎や、鉄道大臣など

を歴任し大東文化協会第四代会頭となった政治家小

川平吉、及び樋口一葉の兄樋口泉太郎らがいる。


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