ギャラリー解説

書画

浩齋大郷博須 、行書古詩長篇二首(江戸時代、AD1793〜1856)

紙本肉筆・・縦29cm、横97cm

「浩齋田宣拝呉」の下に、陽刻「田宣印」と陰刻「徳郎」の落款が押されている。大郷浩齋は越

前の人で、本姓は須子氏、名は博須、字は田宣、通称は徳郎、号を浩齋と称し、林述齋の高

弟で鯖江藩儒であった大郷信齋の嗣となり、大郷姓を名乗り、藩校進徳館や惜陰堂(江戸御

稽古所)で藩士の教育に従事した儒者である。本品は、天保七年の作で、天保五年時の豊作

を喜ぶ長篇古詩と、天保七年時の大飢饉を憂ふる長篇古詩の二首が、楷書に近い行書で書

かれている。資料として貴重である。


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