ギャラリー解説

書画

訥堂四竈訥治、隷書七字(近代、AD1854〜1928)

紙本肉筆・・縦132.5cm、横16cm

「訥堂」の横に、陰刻「四竈氏」と陽刻「訥堂」の落

款が押されている。四竈訥堂は江戸の人で、名

は訥治、号を訥堂と称し、明治を代表する近代

邦楽の作詞・作曲家である。琵琶曲の「石童丸」

は彼の作詞に係り、また邦楽器の製作に於いて

も、明治二十五年に「遷華琶」を、四十二年には「

天爵」などを発表している。更に『音楽雑誌』(18

90〜1898)では、一号から雑誌の大部分を執

筆して、音楽の啓蒙活動に尽力している。本品は

関防印が無い点及び横幅の大きさなどから、恐

らく対幅作品の左の一幅であろうと思われる。


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