ギャラリー解説

書画

惺窩藤原肅、楷書七絶(江戸時代、AD1561〜1619)

紙本肉筆・・縦30cm、横36cm

「藤惺窩稿」の署名が有る。藤原惺窩は播磨の人で、藤原定家十二世

の孫に当たり、名は肅、字は斂夫、号を惺窩・北肉山人などと称し、初

め僧となって仏学を修めるが、後に儒学特に朱子学の研究を行い、我

が国朱子学の祖となり、徳川家康に経史を講じて名声を得るが、洛北

に隠棲して講説に従事している。彼は、詩文のみならず和歌にも長じ

ている。また門人も多く、その中でも特に林羅山・松永尺五・堀杏庵・那

波活所の四人が、藤門の四天王と称されている。本品は、箱書きの鑑

定(明治二十九年、笛村芳川)と、文書の鑑定書き二通(明治二十九

年、藤田庭碩・大正四年、近藤元粋)が付いており、全て惺窩の親筆

としている。下段がその極め札であるが、果たして如何。


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