ギャラリー解説
書画
龍淵安藤正宜、隷書文(幕末維新、AD1806〜1884) |
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紙本肉筆・・縦117cm、横60cm 「安藤正宜書字」の署名が有る。安藤龍淵は江戸の 人で、名は宜・正宜、号を龍淵と称し、幕臣であるが 書を市河米庵に学び、特に隷書を善くし、古器物鑑 識に長じた書家で、飯田城跡の「観耕亭記」の篆額 は、彼の筆に因るものである。本品は、「佐波羅池碑 文」が、隷書で書かれている。この碑文は、幕末から 維新にかけて甲府の漢学振興に尽力した、南巨摩郡 市川大門弓削神社神官の青島貞賢が撰文し、安藤 龍淵が書字したものであるが、紙の張り合わせや罫 線のずれ、及び印章の無い点などから考えるに、刻 石の版下原書であろうと思われる。 |