ギャラリー解説

書画

乾堂小曽根榮、竹圖併隷書七絶讃(幕末維新、AD1828〜1885)

紙本肉筆・・縦140cm、横68cm

「雲下漏不字 辛巳(明治十四年・1881)春日畫於鎮鼎山房乾

堂」の下に、陰陽刻「小曽根榮印」と陽刻「乾堂」の落款が押され

ている。小曽根乾堂は長崎の人で、名は豊明・榮、字は守辱、

号を乾堂と称し、江戸で福井藩主松平春嶽や幕臣勝海舟の知

遇を得、福井藩御用商人となり、坂本龍馬の海援隊を援助した

豪商であるが、同時に、書家でもあった父六郎左衛門の薫陶を

受け、書を春老谷・銭少虎・楊覚三・水野媚川らに、画を陳逸舟

・祖門鉄翁らに、篆刻を大城石農に学び、最も篆刻を得意とし、

明治四年には勅命を奉じて国璽・御璽を石刻した篆刻家でもあ

る。本品は、書・画・篆刻の全てが乾堂の作である。


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