ギャラリー解説

書画

一斎佐藤坦、楷書七字對(江戸時代、AD1772〜1859)

紙本肉筆・・縦126.1cm、横43.9cm

「一齋坦書」の下に、陰刻「佐藤坦字大道」と陽刻「號

一齋」の落款が押されている。佐藤一斎は美濃の人

で、名は坦、字は大道、号を一齋と称し、十九歳で岩

村藩主の近侍となるが、致仕して大阪で中井竹山に学

び、京で皆川淇園と交わり、江戸に出て林簡順の門に

入り、林述齋没後に昌平黌の儒官となる。昌平黌では

朱子学を、家では陽明学を講じ、門弟が三千人を超え

たと称される、江戸後期の大儒者である。「小怨を以

て親戚を疎んず毋れ、細怒を以て朋友を疑ふ毋れ」と

は、良い言葉である。


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