ギャラリー解説

書画

淇園皆川愿、楷書尺牘(江戸時代、AD1734〜1807)

紙本肉筆・・縦29.8cm、横47.2cm

「丙戌冬十一月 平安皆川愿再拝復上 橘君足下」と有れば、明和三年(1766)に橘

氏に皆川淇園が送った漢文の手紙である。皆川淇園は、京の人で折衷学派の儒学者

で、名は愿、字は伯恭、号をキョウ斎・有斐斎・呑海子などと言い、特に誰に師事したと

言うことは無く、文章を作るには字義を知る必要が有るとして、辞書の研究を行い遂に

名物の本義は声音に因ると考え、それで経書を解釈して一家の学を立て学堂弘道館

で教授に努め、経学文章を以て名声海内に振るい、門弟三千人と称された人である。


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