ギャラリー解説

書画

凹庵山本(口)カク(王+玉)、行書五絶(江戸時代、AD1772〜1830)

絹本肉筆・・縦128cm、横52cm

「顛菴カク(王+玉)」下に、陽刻「南山白雲人」と陰刻「韓聯玉玉」の

落款が押されている。山本凹庵は伊勢の人で、本姓は韓氏、名は

カク(王+玉)、字は聯玉・馬卿、号を凹庵・顛菴などと称し、詩を善

くした儒者で、一般的には韓聯玉の名で知られている。彼は、文政

2年に奈良の月ヶ瀬を訪れているし、天保3年に出された黒田藩儒

月形質の漢詩集『山園雑興』に序文を寄せている。彼は、詩文と書

に長じた伊勢の儒医東夢亭の漢学の師としても知られ、森鴎外の

『伊沢蘭軒』の中にも登場している。尚、本品の旧蔵者は、明治の

大漢詩人森春濤である。


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