南山大石叔、篆刻九種（近代1877〜1949）

紙本原�ﾂ・・縦94cm、横33cm

漢模印や明模印など自作の刻印九個の

原�ﾂである。左下に「南山大石叔篆」と書

かれ、その横に、陰刻「大格堂印」と陽刻

「不？居士」の落款が押されている。大石

南山は佐賀の人で、名は叔、号を南山と

称し、芸術家を志して日本統治下の朝鮮

半島に渡り、京城に篆刻の店を構えて現

地の芸術家と交わり、弟子を数人教授して

いたが、後に中国の大連に移り、篆刻と書

の生活を送り、当時現地に在った大連神

社や関東神社の御神印を奉献した、篆刻

家である。衒いの無い品の良い端正な線

で刻されており、和臭くさく無く中国人的な

彫りで、見ていると何処か清々しく、飽きの

来ない篆刻である。