ギャラリー解説

書画

坦堂古城貞吉、行書七絶(近代、AD1866〜1949)

紙本肉筆・・縦130.5cm、横32.2cm

「古城貞吉書」の下に、陰刻「古城貞吉」と陽刻「

坦堂」の落款が押されている。古城坦堂は肥後の

人で、名は貞吉、号を坦堂と称し、同じく中国学者

の狩野直喜・鳥居赫雄・安達謙蔵らとは、竹馬の

友である。彼は6歳で竹添井々の私塾で漢学を

修め、16歳で佐々克堂の同心学舎で学び、次い

で熊本高等中学校を卒業して19歳で上京し、第

一高等学校に入学するも一年で中退し、以後独

学で中国の文学や経学を修め、東洋大学教授と

なった中国学者で、その間、本学の前身大東文

化学院などでも教壇に立って、中国学を講じてい

る。尚、彼の遺著「坦堂文庫」は、現在慶応大学

斯道文庫に藏されている。因みに筆者が、大学入

学後最初に神田で買った参考書が、彼の著作で

ある『支那文学史』であった。


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