ギャラリー解説

書画

大岡越前守忠相、行草書十四字(江戸時代、AD1677〜1752)

紙本肉筆・・縦133.4cm、横56.3cm

陰刻「大岡忠相」と陽刻「朝散大夫之章」の落款が押されてい

る。大岡越前守は江戸の人で、名は忠相、旗本大岡忠高の

三男で、10歳の時に同族大岡忠真(奈良町奉行)の養子とな

り、26歳で御書院番として出仕し、以後御徒頭・御使番・御目

付と出世して能登守となり、36歳で天領伊勢山田の山田奉

行となり、更に40歳で江戸に帰任して普請奉行を拝して越前

守となり、翌年の41歳の時に江戸南町奉行に移り在職19年

間、次いで寺社奉行に在ること15年間、江戸市中行政に携

わること実に34年間の長きに渉り、その間町火消しの設置

や小石川療養所の創立など、八代将軍吉宗の享保の改革を

支えた幕臣で、晩年には一万石を加封されて、三河大平の大

名西大平藩主となり、彼の子孫は代々藩を継いで明治に至っ

ている。尚、九代将軍家重の側用人として活躍した大岡忠光

(岩槻藩主)は、彼の遠戚に当る。


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