ギャラリー解説

石材

婺源龍尾(所謂歙州)石羅文瓶形二足硯

縦16.4cm、横11.2cm、厚さ2cm

板石に瓶形の墨堂と海を彫った硯で、背面は左右に各々一本

の足が彫られている。硯石全体が湾曲していれば瓦様硯とも

言えるが、平板であれば二足硯とした。歙州石は南唐の李氏が

推奨してより、一世を風靡するようになった石で、石色は青灰・

黒灰・青黒を基調とし、端渓と双璧を為す硯石である。

歙州硯は、江西省婺源県の龍尾山脈から産出される石で、嘗

て安徽省黄山市歙県を中心とした歙州の一部であった為、一

般的に歙州硯(確かに昔は、安徽省歙県産の硯石が有った)

と称するが、正確には龍尾硯である。

尚、龍尾硯は江西四大名硯(婺源の龍尾硯・石城の石城硯・廬

山の金星硯・修水の貢硯)の一つでもある。


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