ギャラリー解説

石材

安図松花江緑石花卉文楕円硯

經18.1cm、經17.3cm、厚さ3.2cm

吉林省の扶余県付近の松花江流域から産出される石で、清朝初期三

代に盛行したと言われ、石色は緑色を基調とし、其の中に縞模様が入

る。一般的には、横縞の方が上品とされている。

本品は、上縁部に花卉紋様が彫られた楕円硯で、緑色の石紋が松花

江緑石の特徴を良く現わしている。

吉林省の松花江石と遼寧省の橋頭石とは、共に本渓産出の石ではあ

るが、吉林の方は横縞の緑色を基本とし、遼寧の方は、緑色と紫色或

は緑色と黄色とが混じり合っている。共に清朝以来の硯石ではあるが、

色調の相違から松花江石の方を上に見る傾向が強い。


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