ギャラリー解説

石材

安図松花江緑石長方硯

經20.3cm、經13cm、厚さ3cm

吉林省の扶余県付近の松花江流域から産出さ

れる石で、清朝初期三代に盛行したと言われ、

石色は緑色を基調とし、其の中に縞模様が入る

。一般的には、横縞の方が上品とされている。

本品は、上縁部に花卉紋様が彫られた楕円硯

で、緑色の石紋が松花江緑石の特徴を良く現

わしている。

吉林省の松花江石と遼寧省の橋頭石とは、共に

本渓産出の石ではあるが、吉林の方は横縞の

緑色を基本とし、遼寧の方は、緑色と紫色或は

緑色と黄色とが混じり合っている。共に清朝以来

の硯石ではあるが、色調の相違から松花江石

の方を上に見る傾向が強い。


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