ギャラリー解説

石材

本渓橋頭古緑石有蓋長方硯

經14.5cm、經10cm、厚さ3cm

遼寧省本渓の橋頭鎮で産出する石で、所謂遼硯と称するもの

である。遼硯は伝統的に線彫りを特徴とするが、現在では透か

し彫りや立体彫りも行われている。橋頭鎮石は、其の色調が多

様で、灰色・緑色・紫色・黄色等である。

本品は、蓋に「満洲守備記念」と刻されている。

吉林省の松花江石と遼寧省の橋頭石とは、共に本渓産出の石

ではあるが、吉林の方は横縞の緑色を基本とし、遼寧の方は、

緑色と紫色或は緑色と黄色とが混じり合っている。共に清朝以

来の硯石ではあるが、色調の相違から松花江石の方を上に見

る傾向が強い。


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