8-3 行列も行頭に何も書かない.行列は「{ }」と「,」と「;」で作成

スカラー変数や行列変数を使う主な理由は, OLS推計後に,推計表の値を保存することにあります. Keane.gdtを例にしてみましょう.以下の4行をコンソールに打ち込んでみてください.
smpl --no--missing
ols wage const educ black
se=$sigma
b=$coeff
です. $sigmaと$coeffの説明は,下の表の1,2にあります. ですので,変数seはスカラー,変数bは行列となります. educがサンプルの平均かつblack=0の場合,被説明変数の推定値は,上のbを用いて,
x0={1,mean(educ),1}
yhat0=x0*b
yhat0
でスカラーyhat0で与えられます.最後の行で表示して4519.927ということがわかります. 上の2つを含めて,OLS推計後の値で重要なコマンドは以下です(他にもあります).
  1. $sigma: 誤差項の標準誤差を,スカラーで返す.
  2. $coeff: 係数を,列ベクトルを返す.
  3. $stderr: 各係数の標準誤差を,列ベクトルで返す.
  4. $rsq: 決定係数R2を,スカラーで返す.

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