授業の概要

憲法とは何でしょうか? 日本国憲法については、小学校から基本的なことについては勉強してきたと思います。とはいえ、小中高の社会科の勉強ということで、暗記する事に一生懸命だった人も多かったのではないでしょうか。しかし暗記したところで、憲法の本質を理解することはできません。みなさんは、憲法がなぜ必要不可欠なのか考えたみたことはありますか? 憲法が実際にはどのような役割を果たしているのか考えてみたことはありますか? 本講義では、法律学科以外の学生を対象に、憲法の考え方や仕組みをわかりやすく、具体的な事例を交えながら解説いたします。本講義を受講することで、民主主義国家における憲法とは、人権や自由を保護するために権力を制限するための法であることを知り、社会人として必要な社会常識としての、かつ、将来、教職に就く者に必須の知識としての、憲法の重要性を学ぶことができるでしょう。

授業の到達目標

(1) 日本国憲法は民主主義の基本ルールであり、人権や自由を保護するために権力を制限するための法であることを、正しく説明できる。

(2) 日本国憲法に含まれる様々な規範や概念を、教材や資料等などを用いながら解説できる。

(3) 具体的な事例から、現実の社会における憲法の役割を説明できる。

授業の形態

教科書と配付資料にもとづく講義形式で行います。わかりやすく理解してもらうために、スクリーンに図解資料などを提示しながら進めます。またDB manabaやresponを活用した双方向型授業方式も取り入れ、アンケートへの回答や意見などについては、適宜フィードバックしていきます。試験の回答例については、実施後にDB manaba上で公表いたします。

授業外の学習

(1)DB manabaなどに掲載された次回分の講義資料や関連配付資料に目を通す。

(2)わからない言葉は、辞書や中学・高校の社会科の教科書などで調べておく。

(3)講義の内容について、講義資料や関連配付資料を確認して、授業で扱われた内容を自分で整理してみる。

(4)参考文献や講義時に紹介した文献を読む。憲法にかかわる内容の新聞記事を読み、ニュースなどを視聴する。

教科書

石山文彦 編 『ウォーミングアップ法学』(ナカニシヤ出版、2010年)

毎回の講義資料は、授業日の1週間前をめどに、DB manaba上に掲載します。また、このページ上にも掲載します。

参考文献など

君塚正臣編『ベーシックテキスト憲法 第三版』(法律文化社、2017年)

芦部 信喜 (著), 高橋 和之 (補訂) 『憲法 第七版』(岩波書店、2019年)

池上彰『池上彰の憲法入門 (ちくまプリマ―新書)』(筑摩書房、2013年)

その他講義時に適宜紹介します。

成績評価の方法・基準

筆記試験: 70%

平常点評価: 30% (毎回の出席調査報告の内容に基づく加点 )

履修上の注意

(1)日本国憲法は、法律の基本的な知識抜きに理解することは不可能です。そして、法律の基本的な知識は、「法学概論」「法学概説」でしか学ぶことができません。「法学概論」「法学概説」とあわせて受講するようにして下さい。

(2)どんな形でもいいので、あらかじめ日本国憲法の全文を用意して、講義に持ってきてください。

(3)何らかの事情で欠席する場合には、事前・事後問わず申し出て下さい。出席調査にきちんと反映させます。

(4)講義中の私語は、他の受講生の迷惑になりますので、慎んで下さい。携帯電話の使用は禁止いたします。どうしても講義中に教室から退出しなければならない場合や、事情により遅刻した場合には、他の受講生の迷惑にならないよう注意してください。

連絡先・連絡方法など

E-mail: ykohno@ic.daito.ac.jp

メールで連絡をするときは、発信者が誰であるのかわかるようにしてください。

研究室: 4号館4-310

その他

(1)法律の話は、初学者にはなじみがないために、難しく、途中で眠くなってしまうかもしれませんね。私もなるだけやさしく説明をいたしますが、学ぶためには、皆さんのがんばりが不可欠ですよ。

(2)まじめな話だけだと疲れるでしょうから、たまにアンケートなどを行います。

(3)毎回の講義資料や、授業で使用したスライド資料は、すべてDB manabaと、このページ上に掲載します。

(4) DB manabaとresponの使い方については、授業時に説明します。