ギャラリー解説

古陶磁器

灰陶貝貨(殷時代、BC1500〜1027)

高さ0.5cm、縦長2.7cm、横幅1.7cm

陶器で作られた貝貨である。本来

中国最初の貨幣と言われている小

安貝を用いた貝貨は、石や骨や陶

器等で模造品が作られ出す。玉石

を用いた貝貨等は実際の貨幣とし

て使用されたと思われるが、骨や陶

器は軟らか過ぎて実用には向かな

い。恐らく副葬品の明器として作ら

れた物であろう。とすれば、生前の

物を副葬品とするのではなく、新た

に模造品を作って明器する風習は、

既に殷代から見られることになる。

青銅器の「貝貨」は、青銅器部門の

NO、117を参照されたし。

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