法花（緑釉地素三彩彫瓷）松竹梅文筆筒(清後期時代、AD1851〜1874)

高さ12.8cm、口径12.3cm底径11.8cm、在銘、民窯桃葉紋款

この様な、緑釉地や黄釉地に素三彩の彫瓷紋様を施した筆筒や帽筒

などは、道光時代から見受けられる様になるが、本品は緑釉地の色調

などから、清朝後期時代の品と思われる。「法花」と呼ばれる三彩陶器

は、極めて特殊なもので明代の法花陶器が有名である。胎土に直接色

釉を施し、絞り出しの技法で紋様の輪郭線を盛り上げ、紫・黄・白・緑な

どの低火度の色釉を加えて焼き上げたもので、地色から紋様を際だた

せる技法である。この法花陶器は清朝も作られ続け、清朝では輪郭線

だけでなく紋様自体を浮き上がらせ（彫瓷技法）で色分けするものが、

作られ出すようになる。本品が、その彫瓷に因る法花磁器である。尚、

同じ法花（彫磁技法）の品はＮＯ、１０１９を参照されたし。