ギャラリー解説

書画

海雲貫名祁、行書二字(幕末維新、AD1830〜1897)

紙本肉筆・・縦118cm、横55cm

「海雲書」の下に、陰刻「貫名祁印」と陽刻「孔有」の

落款が押されている。貫名海雲は播磨の洲本の人

で、名は祁、字は孔有、号を海雲と称し、外山三太

夫の二男であるが、京の書家貫名海屋に師事して

須静堂の塾頭となり、海屋の二女の婿となって海屋

の嗣子となり、須静堂を引き継いで子弟を教育し、

摂政一条忠香に招かれて息女美子(後の昭憲皇太

后)に漢学と書を教授し、朝廷の学習院書博士とな

り、維新後は東京の神田で漢学塾を開いた儒者に

して書家である。慶応三年の『平安人物志』には儒

家の項に記載されている。尚、明治24年(1891)

には、『貫名海雲還暦白寿帖』が公刊されている。


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