ギャラリー解説

書画

學圃福井繁、行書七律(近代、AD1868〜1918)

紙本肉筆・・縦136cm、横51.5cm

「作文福井繁」の下に、陰刻「福井繁印」と陽刻

「學圃」の落款が押されている。福井學圃は東

京の人で、名は繁、字は公簡、号を學圃と称し

、岡本黄石に詩を学び、長三洲に書を学び、最

も五言律詩に長じて、明治の漢詩壇に名を成し

た漢詩人で、若い時は大江敬香が神戸で起こ

した愛琴吟社に出入りしているが、後に自らも

涵泳吟社を開いている。本品は、明治の俳人

で、明治31年に出版された野村竜太郎編集の

俳書『介壽集』に、跋文を寄せている小野雙松

の長子に送ったものである。尚、中野の宝仙寺

には、篆額を清浦奎堂が、撰文と丹書を日下

勺水がした、学圃の碑文が残されている。


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