ギャラリー解説

書画

六無齋林友直(子平)、草書一字(江戸時代、AD1738〜1793)

紙本肉筆・・縦135cm、横54cm

「仙臺林友直」の下に、陰刻「林子平」と陰刻回印「林友直印」

の落款が押されている。林六無齋は江戸の人で、名は友直、

字は子平、号を六無齋と称し、幕臣書物奉行岡村良通の次

男であるが、父が士籍を削られた後、叔父林從吾に養われ、

その後兄と友に仙台に移り、徂徠学派の畠中多沖らと交わっ

て徂徠の兵学に着目し、亦蝦夷や長崎に遊学して海外の知

識も修め、『海国兵談』を刊行して鎖国の安眠に警鐘を発する

が、幕府の出版物取締令に触れて蟄居を申し渡された儒者

で、寛政三奇人(高山彦九郎蒲生君平)の一人である。本品

は、鳥川不動尊と書かれた後に、草書の「龍」の一字が書か

れている。


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