7-1 分析サンプルを制限するコマンドsmpl
smplコマンドでは,主に以下のものを使うことが多いだろう.
- smpl full : 全サンプルを用いる
- smpl startobs endobs という形: 最初と最後の標本番号(時系列なら,時間)を入れる.
keane.gdt例: smpl 3 200
- smpl --no-missing [varlist] という形:
[ ]内の変数で,欠値のないサンプルのみを残す.つまりを欠値のあるサンプルを外す.
変数を何も書かな方場合には,全ての変数それぞれで欠値のサンプルを外すことになる.欠値が存在しないサンプルのセットとなる.
keane.gdt例: smpl choice --no-missing
だと,choiceの欠値が58あるので,このコマンド以降,分析ではそれを外して考えることとなる.
- smpl condition --restrice という形: condition の部分に条件式を入れる.
keane.gdt例: smpl year==87 --restrict
条件式には,等号演算子(==),不等号(<,>,>=,<=など),否定(!=)を用いることができる.
条件式でよく使われる,「かつ」を表すキーワードandはgretlにはない.
year==87かつblack==1のサンプルのみを作りたい場合には,以下の2通りが考えられる.
- smpl (year==87)*(black==1) --restriction のように,条件式の積にする.
- smpl year==87 としてEnterした後,smpl black==1と打ち込む.その2回の結果でサンプルが限られる.
すでにOLSなどで計算してきているが,fullの場合でOLS推計をしたときに欠値がある場合は,
そのサンプルを抜いて推計している.
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