ギャラリー解説
書画
舜水朱之瑜、行草書文(江戸時代、AD1600〜1682) |
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紙本肉筆・・縦52cm、横20cm 「舜水朱之瑜頓首」の下に、陰刻回印「朱之瑜印」と 陽刻「楚ヨ(王+與)」の落款が押されている。朱舜 水は中国浙江の人で、名は之瑜、字は楚ヨ(王+與 )・魯ヨ(王+與)、号を舜水と称し、明の遺臣として 日本に亡命帰化し、柳川藩の安東省庵の尊奉を受 け、次いで水戸の徳川光圀に招かれて教授し、安 積澹泊や木下順庵・山鹿素行らが師事し、初期水 戸学に大きな影響を与えた儒者で、その学は詩書 に精通して程朱の学を主としている。彼の墓は、水 戸徳川家累代の墓所である常陸太田市の瑞龍山に 作られており、また東大農学部構内には、「朱舜水 先生終焉之地碑」が有る。尚、本品には「頓首」と書 かれている。当時朱舜水に弟子の礼を執った儒者 は多いが、舜水自身が「頓首」と書く相手は一体誰 であるのか、と考えると但一人水戸光圀が想定され る。とすれは、この文章は光圀に呈したものか。 |