〜別集類〜

駄言4

  別集とは、個人の詩や文章を集めたものであるが、例え一個人の文を集めたものでも内容が思想や歴史を中心としたものは決して別集とは言わず、あくまで詩文を集めたものだけに対する呼称が別集である。このことは、別集と言う項目があくまで四部分類の中の「集」部の中の一項目として立てられていることが、暗々裏に示唆している。因って例えば、陸機の『陸士衡文集』や柳宗元の『唐柳先生文集』等は別集であるが、張載の『張子全書』とか程氏の『二程先生遺書』等は別集とは言わないのである。
   
 ここに提示する別集は、上段が韓愈の『昌黎先生文集』で左側が秀野堂本に依拠して膺徳堂が道光25年に重刊した二色(黒・朱)套印本、右側が同じく秀野堂本に依拠して光緒9年に翰墨園から重刊された三色(黒・朱・藍)套印本であり、下段が宣統元年の二色(黒・紅)套印石印本『李長吉集』である。尚、王維についてはNO,3を、李白と郭祥正についてはNO,4を、王安石についてはNO,20を、杜甫についてはNO,25を参照。

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