自己紹介

ゼミ室にて 「ゼミ室にて」

 1951年生まれ、秋田県出身。経済学博士(神奈川大学)。1982年にインドのグジャラート大学に留学。暑めの気候、生温かい水、飯のうまさ、社会構成の多様さが快適で、4年間を過ごす。1986年に本学に着任してからも暇をみつけてはインドに通い、現地滞在は通算10年をこえる。本学では「南アジアの社会」や「アジア人口論」などを担当。

 インド滞在中は諸種の調査に従事。当初、農村部の家畜経済に関心があり、村を訪ねては牛飼いカーストや農民に面会し、所有する牛・水牛の詳細を尋ねた。グジャラート州の一村で、1984年、1992年そして2002年に行った家畜調査をまとめるのが当面の課題のひとつ。この他、都市では便所や道路の清掃に従事する清掃人カーストを調査した。清掃人は特定のカーストに集中しており、カースト体制の動向をみるうえでも興味深いテーマであった(詳細は、篠田隆『インドの清掃人カースト研究』春秋社、1995年)。どの社会でも理念(建前)と現実(本音)は乖離している。その乖離のありように関心をもつ。現場を訪ね、できるだけ身体を使って考えるようにしている。

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