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　B級恐怖映画の快楽を味わえ!! 恋愛映画、感動巨編はご法度!! いよいよ始動

『ナイトメア叢書４　映画の恐怖』2007年5月24日、青弓社刊。

　私が無類のホラー映画ファンだということは、学生たちの間で知れ渡っているのだが、あくまで、これは「趣味」なのであって、本業ではなかった。しかし、年間100本ホラー映画をみる、という壮大な目標をたてて以来、10年以上もの間、八割がたこの目標を達成してきた。その努力が実って、ついにホラー映画についてのエッセイを書くに至ったのである。「フリークス、モンスター、マッドサイエンティストの狂演」と題して、B級もB級、知る人ぞ知る「名画(迷画?)」を取り上げた。ふたを開けてみたら、他の論者のほとんどはB級のクズ映画を取り上げてはいなかった。それはある程度予想していたことで、今回はB級とはいえ、アカデミー賞受賞監督作品を取り上げ、私なりに暴走しないよう控えめにしたつもりだった。しかし、しかし、次からは、世の中では「クズ」扱いの路線をひた走るつもりだ。まあ、私の趣味的な意味での「クズ」とは、「ブレインデッド」の快楽を忘れてしまったピーター・ジャクソンが作る「ロード・オヴ・ザ・リング」のような映画を意味する。ただし、至上サイテー監督エド・ウッドの「死霊の盆踊り」のごとく、世の中の「クズ」と私の「クズ」が一致することも、ままあるが。