現地研修報告 インド(1997年度) 2/2

II.今回の現地研修の総括と課題

1.研修費用
 今回は研修期間を30日間に延長したこともあり、研修費用を引き下げるために、いくつかの工夫を行なった。第1は、ジャイプルでの滞在先としてラージャスターン大学のゲスト・ハウスを考慮したことである。第2は、食事代を大学に振込まれる研修費用に含めなかったこと。すなわち、食事は別会計にしたこと。学生は自分の好みの食堂で好みの食事をした。第3に、当然のことではあるが、自由研修期間の学生の出費も別会計にしたこと。さらに、滞在先のホテルのランクを落としてもらうことにした。

2.提携校の受け入れ体制
 ラージャスターン大学での受け入れ機関は大学附置研究所のSouth Asia Study Centre である。昨年度までは同研究所長のR氏がコーディネーターとして諸種の手配を行なってくれた。本年度より所長がS氏に代わり、新たな受け入れ体制のもとで研修が行なわれることになった。こちらの研修の意図を詳細に伝え、所長およびスタッフの了解をえることができたので、来年度以降は事前連絡・交渉を含め、研修がスムースに進むものとおもわれる。誰が所長になっても、研修に支障の生じないような体制をつくっていただいた。

3.現地研修の総括と課題
 研修期間の30日間への拡大、語学研修の充実、自由研修期間の設定など本年度はいくつかの新しい試みを行なった。研修効果の面でも前進があったものと確信している。ただし、自由研修期間の設定については、現地の政情や安全性の確認を毎年きちんと行なう必要がある。政情や安全性に問題のない場合であっても、自由研修にはリスクがともなうが、毎回実施できれば学生にとっても教育効果は大きい。

 ラージャスターン大学での受け入れ機関South Asia Study Centre では現地研修の受け入れを制度化する(これまでは所長の裁量で諸種の手配がおこなわれており、その受け入れは制度化されていなかった)とのことなので、現地ジャイプルでのホテルや交通機関の手配もこちらが望むならば同研究所に委託できることになった。同研究所にジャイプル滞在期間にかかわる一定の業務が委託できれば、現地研修費を大きく引き下げることができよう。

<Back− |Last|