現地研修報告 ベトナム(2003年度) 6/6

6.研修費用

 本年度は昨年度より4日多い27泊28日の旅程となった。にもかかわらず、学生1人当たりの旅行経費は昨年度より若干安めに押さえることができた。為替が変動し円が強くなったこと、研修旅行期間中は基本的に朝食しかプランに含めなかったこと、がその理由である。

 本年度は本校舎で語学授業を行ったために、宿舎―校舎間の送り迎えを行うためのミニバスの手配が必要になった(ちなみに昨年度は授業の場所が宿舎の近くだったので、徒歩で往復した)。この費用は提携校の側がもつこととなり、われわれの支払い項目のなかには含められていない。来年度についても、この点を事前に再確認しておく必要があろう。

7.事前、事後研修

 事前研修では、参加学生がベトナムについての基礎知識を得られるように、「暮らしがわかるヴェトナム」(坪井善明編、河出書房新社)をテキストとして輪読を行った。章ごとに分担を決め、学生に報告させた。前期期間中にテキストを読了した。また、学生に小旅行と研修旅行の原案を作成させた。原案に対するアドバイスを得るために、旅行者の担当者に3度、授業に参加していただいた。

 事後研修は、レポートの作成(ベトナムに関するテーマで、分量は8000字)を中心に進める予定である。

8.現地研修の総括と課題

 今回のベトナム現地研修の特徴は、参加学生がハノイ滞在期間中の小旅行およびハノイ以降の研修旅行の計画策定に積極的に関わったところにある。この結果、今回の現地研修に対する学生の積極性が増し、参加意識が高まった。旅程は28日間となり、ハノイでの滞在日数も2日間増えた。また、ハノイ到着後に、学生交流や最終日の晩餐会などを見込んで、司会係、エンタテ係、衛生係などを設けた。すべての学生が各々の役割分担をよく果たしてくれた。

 学生交流も3回実施でき、大きな教育効果をあげた。とはいえ、学生交流はいまだ制度化されていないので、双方の学生にとって有益であることを確認しあいながら、より頻繁に学生交流が実現できるように事前に調整する必要があろう。提携校での授業開始日を9月10日頃に設定できれば、より頻繁な学生交流が可能になる。来年度に向けて前向きに検討してほしい。

 ハノイ国家大学の受け入れ体制がよく整っているので、お互いを信頼しつつ安心してハノイで過ごすことができた。参加学生、引率教員全員にとって有意義で快適な現地研修であった。

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